はじめの1歩:2万円で十分!? 広島(安芸国)貧乏旅行
この章では、2020年3月中旬に行った広島旅の概要版を紹介する。主に、費用・旅程・その他の観点から記すことにし、各観光場所の詳細については、別の記事を参考にしてもらいたい。この記事の主眼は、「総費用(交通費・食費・滞在費等全て含む。)2万円で広島旅を楽しむための秘訣」や「一目で分かるオススメ観光地」に関する大まかなノウハウの伝授である!
壱の巻:広島探訪記(費用編)
(1)総支出:2万円
今回の旅は交通費、食事、及び滞在費等すべて含めて、2万円で楽しむ方法を教示する。
(2)旅行先はなぜ広島(安芸国)?
今回の旅の目的地を広島にした理由は至極単純である。神戸三宮の占い師の館を訪ねたときに、広島の厳島神社を参拝すれば大きなご利益に預かることができると言われたからである。旅のきっかけは突然やってくものである。
(3)旅の基本情報
①旅の日数:1泊2日
②利用した旅行比較サイト:トラベルコ
③利用したツアー:日本旅行のパックツアー
④ツアー代金:13,000円(往復の新幹線代・ホテル・広島電鉄一日乗車券)
⑤ホテル:ホテル広島ガーデンパレス(スモールツイン)https://www.hotelgp-hiroshima.com/
・特徴 : 駅近(広島駅 新幹線口から徒歩5分)、水、コーヒー(紅茶)が無料で付いてくる
・設備 : 一般的なビジネスホテルと同等→寝るだけなら充分、バスタオル、フェイスタオルあり、 シャンプー、リンス、フェイスウォッシュあり
・欠点:Wi-Fiが遅い
(4)このパックツアーを選んだ理由
① 交通費の節約
往復で新幹線「のぞみ」の利用は不可だが、「ひかり・こだま」の利用が可能であること。「ひかり」の場合、「のぞみ」と比べても、移動時間は大きく変わらない。なお、復路は通常「こだま」の利用となる(復路の「ひかり」は選択肢が朝に限定されている)が、料金の安さには敵わない。交通費の節約は、貧乏旅行の鉄則と言えよう。
② 広島電鉄の1日乗車券が付いていること
広島市内観光のマストアイテムが最初から付帯している。
③ ホテルの条件等
宿泊ホテルが駅から近いこと、セミダブルベッドの部屋に二人で泊まる(←格安ツアーによくある事例)のではなく、ツインルームの部屋に宿泊可能なこと、部屋のアメニティが充実していることなど。
※参考:個人で全て手配した場合
費 目 | 金 額 |
---|---|
往復交通費 | 19,780 円 (のぞみ利用) |
ホテル代金 | 7,500 円 (スモールツイン) |
広 電 | 700 円 (1日乗車券) |
合 計 | 27,980 円 |
これがパックツアーなら、ほとんど同等の内容で 13,000 円 だ。こんなにも節約できるのだから、使わない手は無いと言えよう。
(5)滞在スケジュール
1泊2日の主な滞在スケジュール
時 刻 | 出 発 地 | 行 動 手 段 | 到 着 地 |
---|---|---|---|
0:00 | 1 日 目 | ||
8:00 | 新大阪駅 | 新幹線 | 広 島 駅 |
10:00 | 広 島 駅 | JR・フェリー | 宮島口駅 |
11:00 | 厳島神社・大聖院 | ||
13:30 | 宮 島 | フェリー・JR | 西 条 駅 |
15:00 | 酒造巡り・松尾神社 | ||
18:00 | 西 条 駅 | JR山陽本線 | 広 島 駅 |
| | 夕 食 ( つけ麺 ・ 立飲み ) | ||
21:00 | チェックイン | ||
0:00 | 2 日 目 | ||
8:30 | チェックアウト | ||
| | 朝 食 ( 定 食 ) | ||
10:00 | 広 島 駅 | 広 電 | 原爆ドーム前 |
10:30 | 原爆ドーム・平和記念資料館・平和記念公園 | ||
| | 昼 食 ( 広島風お好み焼き ) | ||
13:30 | 縮景園・広島城 | ||
14:30 | 立 町 駅 | 広 電 | 稲 荷 町 |
15:00 | 稲生神社 | ||
| | 稲 荷 町 | 広 電 | 猿猴橋町 |
15:30 | 猿 猴 橋 | ||
16:00 | 猿猴橋町 | 広 電 | 広 島 港 |
16:30 | 広島港散策 | ||
17:00 | 広 島 港 | 広 電 | 立 町 駅 |
| | 夕 食 ( 汁なしつけ麺 ) | ||
18:30 | 広 島 駅 | 新 幹 線 | 新大阪駅 |
(6)かかった費用
1日目:5.893円(内訳:交通費:2,140円 食費:2,503円 観光:1,250円)
2日目:2,379円(内訳:交通費:0円(広電乗り放題)食費:2,379円 観光:0円)
合 計:8,272円
これにパックツアーの金額(1,300円)を加えると‥‥
21,272円で楽しむことができた。
弐の巻:広島探訪記(訪問地概要編)
(1)訪れた観光スポット
①安芸の宮島:日本三景の一つで瀬戸内海に浮かぶ島。島自体が御神体。
・厳島神社:平安時代末期に平清盛が造営した寝殿造りの神社。国宝で世界遺産。
・大聖院:9世紀初頭に空海によって開基。宮島で最も古い真言宗の寺院。2006年にはダライ・ラマ14世(チベット仏教)も訪れている。
ryokouotokotabi.hatenablog.com
②西条の酒蔵巡り:灘(兵庫)や伏見(京都)と並ぶ銘醸地。半径1km圏内に7つの酒蔵が密集。
ryokouotokotabi.hatenablog.com
③原爆ドーム:広島市に投下された原子爆弾の惨状を後世に伝えるための記念碑。世界遺産。
・平和記念資料館:戦争の惨禍を伝えるための資料館。近くの公園(平和記念公園)には平和の鐘や原爆の子の像もある。桜の名所としても有名。
ryokouotokotabi.hatenablog.com
④広島城:太田川の三角州に毛利輝元が築城した城。別名「鯉城」。原爆による被害を受けるまで(昭和初期まで)は、国宝に指定。
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⑤縮景園:17世紀初頭に広島藩初代藩主によって造営された庭園。原爆による被害を受けるも、約30年をかけた復旧工事により現在の姿をとどめている。
→ 広電縮景園前から徒歩5分
→ アクセスには、八丁堀駅での白鳥線への乗換が必要であり、乗り場も異なるので注意。
⑥駅近観光スポット(穴場スポット)
・稲生神社:豊受大神・大国主・稲生武太夫を祀る神社。3階建て。妖怪伝説が残る。
・猿猴橋:広島市の猿猴川にかかる橋。被爆橋梁の一つで、土木学会選奨の土木遺産に認定。
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⑦その他
・広島港:江田島・能美島、似島、宮島や松山(愛媛)への定期船の発着場所。
← アクセス:広電広島港(広島駅から約1時間)
← 航路や料金:公式HP参照【https://www.hiroshima-navi.or.jp/post/008066.html】
⑧広電:正式名称は広島路面電車。1日乗車券(700円)さえ購入できれば、広島市内観光はほぼ完全な形で網羅できる。使用されている車両もレトロな形のものから最新のものまで見ていても楽しい。電車の本数も多く、待ち時間も少ない。路面電車に馴染みの薄い方にとっては、広電に乗ることも観光の醍醐味となるし、市内観光の相棒になること間違いなしである。なお、広電は、宮島フェリー乗り場まで運行しているが、所要時間が1時間から1時間30分程度かかるので、その場合はJR山陽本線(所用時間30分程度)を利用することをおすすめする。
(2)グルメ
①1日目
・昼食:コンビニでご当地おにぎり
・夕食①:ばくだん家(つけ麺)
→店員さんお勧めの辛さでも充分辛いが、辛いもの好きにはよりランクを上げることも可能。
・夕食②:角打福本家(角打:酒屋での立飲み)→お酒の種類が豊富な立呑屋。つまみの種類も多い。しかし、口コミサイトにあるほどの名店とは思えなかった。
②2日目
・朝食:駅膳(魚定食)→ご飯と味噌汁がおかわり自由。魚も焼きたてで、店員さんの愛想も良い。腹ごしらえがたくさんできる。
・昼食:みっちゃん総本店 雅(広島焼き)
・夕食:くにまつ(汁なし担々麺)
→今回の旅で最も感動した食事。先ず、店員さんの接客態度がずば抜けていた。流石、名店として知られているだけあると思う。次に食事。ピリ辛の肉味噌には様々なスパイスが使われており、その風味も豊潤。麺とも上手く絡み、ペロリと平らげてしまった。残った肉味噌にライスを合わせることも可。お腹に余裕があれば、塩ラーメンもチャレンジしたいところである。最後に、値段の安さである。600円以下でこの満足感を得ることは至難の業である。
参の巻:広島探訪記(まとめ)
(1)観光のポイント
①1日目
・新幹線で広島駅を目指す場合は、広島市内の乗車券が付いているので、JR山陽本線に乗り換えるときに切符を取り忘れないようにすることが重要。その乗車券を使えば、五日市までの乗車が可能なので、「五日市~宮島口」間の電車代のみを支払うことで足りる。広島駅で一度改札外に出てしまうと、「広島~宮島口」間の電車代を払うことになるので要注意。
・フェリー乗車券の購入の際は、意外と有人窓口の方がすいている場合があるので適宜判断が必要。
・厳島神社は大鳥居が工事中であっても、本殿等の見どころが満載である。大鳥居ばかりに注目していては勿体無い。神社本殿や高舞台、能舞台、お神酒などにも目を向けることが必要。また、潮の干満によっても全く見え方が異なるので、事前にHPで調べておくとなお良し。
・大聖院は観光客がそれほど多くないが、必ず訪問すべきスポット。特に、「目だしだるま」と「遍照窟」は必見。
・パックツアーと青春18きっぷ併用の勧め。今回のツアーでは、青春18きっぷを使うことでかなりお得に行動できる可能性が高い。「JR広島駅から宮島口までの移動費(420円)」・「宮島口までの往復のフェリー代(JRフェリーのみ、往復360円)」・「宮島口から西条までの移動費(990円)」・「西条から広島駅までの移動費(590円)」などをすべてカバーできるし、他の観光地(呉、竹原、尾道、岩国(山口県)など)をJRを用いて訪問するのであれば、余った青春18切符の利用方法として一度検討する価値は十分ある。
②2日目
・広島市内観光はどうしても戦争と関係するところになってしまう。当然観光をしていても明るい気持ちになるわけでもないので、旅の同行者を選ぶときには慎重に。今回は訪問していないが、晩に銀山町や胡町で羽目を外すこともできるが予算は要注意。ただ、1日目(宮島&西条の酒蔵巡りなど)と2日目(広島市内観光)のギャップを感じるのも、この旅の醍醐味の一つでもあると割り切れば、より内容の濃い旅となるであろう。
・広島城や猿猴橋などは男二人旅だからこそ訪問できる観光地。特に猿猴橋の近くにはベンチもあるので、近くでコーヒーを買って、橋を見ながら取り留めのない話をするのも一興。
(2)反省点
①1日目
・旅費:交通費の出費がかさむ(青春18切符併用のすすめ)
・食事:食べログを信用しすぎた
・旅程:問題なし
②2日目
・旅費:反省点なし(広電一日乗車券ですべてカバー、市内観光はこれで十分)
・食事:夕食「くにまつ」の具なし塩ラーメン(200円)食べたかった。
・旅程:問題なし
(3)最後に
この広島旅を行ったときは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うこれほど大規模な行動自粛等が求められるとは想像だにしていなかった。筆者にとっても旅ができないことが今ほど歯がゆいことも無かったし、鬱々とした気持ちが続いている。それと同時に旅ができるありがたみや楽しさを痛感している。そのため、行動自粛要請の解除後すぐにでも旅ができるよう、国内外の旅を現在計画しており、それを楽しみに日常を過ごしてるところである。要するに、このブログの読者として引き続き長い目で我々の旅を見守ってもらいたいし、自らの旅に活かせる部分はどんどん利用してもらいたいと言うことだ。また、良ければ栞(ブックマーク)も付けておいてもらいたいのである。